泥の中のぐちゃぐちゃ

わたしはいちさんどろっぷ

Team Helix Gruul完全ガイド(後編)

続きです。

 

⑤マッチアップガイド

1.スゥルタイ(野茂み型)

微不利〜不利(相手の練度に依存)。

グルール側が一貫して攻めないと負けるマッチアップ。相手のリソースゲームに付き合った瞬間に負けると覚えておこう。

つまりは相手の野茂みへの対処と、こちらの2-4までの展開力に掛かっている。

ザル=ターは基本3/3で運用、こちらの先手で野茂みを誘いたい時だけ速攻で出す。(枝渡りでの相打ちを嫌う可能性がある。)

メイン戦は相手の除去の薄さゆえにやや有利だが、サイド後は除去の増量に伴い厳しい戦いを強いられる。

それに合わせて除去構えに対して、野生の律動で受けるプランを崩壊させることができる。

後半になってもサイズアップにより低マナビートが継続できるので、稲妻の一撃を構え続けるプレイも肯定される。

 

+3溶岩コイル +1野生の律動 +1厄介なドラゴン

-3ショック -1茨の副官 -1争闘//壮大

 

2.オメガスゥルタイ

有利

野茂み型と比べて探検パッケージが搭載されていないため、地上の基本サイズが小さいことが特徴。こちらとしては、軽量クリーチャーでのビートダウンが一貫することを意味する。

ゲームのターニングポイントは、マナクリを処理できるか否か。サイズの小ささをハンデスでカバーするオメガスゥルタイは、序盤のテンポが受けの要になるためマナクリは見たら焼く。

稲妻の一撃は、人質取り用に極力残そう。

 

+1厄介なドラゴン +1茨の副官 +1溶岩コイル

-1野生の律動 -2争闘//壮大

 

3.エスパーコントロール

五分(先手有利)

ケイヤの怒りと、どう付き合うかというゲーム。

メインの先手番では、2マナ域+呪文砕き(速攻)と動ければ勝ったも同然。

逆に後手番では、その動きが通ってもケイヤの怒り一発で流されるため、除去耐性を有する再燃するフェニックスを重ねる必要が出てくる。

野生の律動を着地させればグッと勝利に近づくので、コンバットで除去を誘って安全に着地させよう。

ザル=ターのゴブリンは相手のタフ2除去を腐らせるため、常にカウンターモードで運用する。

呪文砕きとスカルガンに関しては、常に速攻で問題ないだろう。

サイド後にはライラが出てくるため、争闘//壮大をバットリとして使うことは基本的にはない。

吸収で回復されるライフを計算して、呪文を使うタイミングを考える癖をつけよう。

 

+1茨の副官+1野生の律動 +1厄介なドラゴン +2ウルザの後継、カーン

-3ショック -1溶岩コイル -1稲妻の一撃

 

4.白単系

有利

同じ戦略を取りながら全クリーチャーのサイズが上回っている、典型的な有利マッチアップ。

有利なポイントがサイズ故に、相手のサイズアップを許さないことが大切。

序盤はクリーチャーで受けずに、相手のクリーチャーを除去することに専念しよう。

鎖回しも出し渋らずに、一体でも焼ければ出してしまおう。

そうすることで敬慕されるロクソドンを遅らせ、ベナリアの軍司令のインパクトを軽減できる。

十分なブロッカーが展開できたら、飛行クロックで殴りきるのがゲームプラン。

スカルガンの能力を起動し始めれば、相手に逆転の目は残されていない。

 

+1茨の副官 +3溶岩コイル +1焦熱の連続砲撃

-2争闘//壮大 -1厄介なドラゴン -1野生の律動 -1成長室の守護者

 

5.赤単系

有利

赤単系には多様な型が存在するが、基本的には相手のテンポを削ぐことに集中すれば問題ない。

具体的にはウィザードを残さず、舞台照らしの絢爛をコンバットで達成させないようにする。

一番の負け筋は、遁走する蒸気族+実験の狂乱なので、蒸気族だけはケアして動こう。

メイン戦の相手はタフ4を一枚で突破できないので、呪文砕きはカウンターで運用する。サイド後には溶岩コイルを追加してくるので、タフ4を作ることは単なるテンポロスになりがち。速攻でプレッシャーをかけよう。

スカルガンはメイン速攻、サイド後5/5。

相手の型が読めないことから対策カードを増やすことには裏目が生じるため、サイドは相手に対処させることを意識する。

 

+1茨の副官 +2溶岩コイル +1厄介なドラゴン

-1野生の律動 -2争闘//壮大 -1成長室の守護者

 

6.青単

ド有利

明確な有利マッチ、波濤牝馬をめぐるゲーム。

メインはサイズで簡単に押し切れる。フェニックスが着地すればゲームエンド。

プテラマンダーやマーフォークの川守りよりも、ウィザードを優先的に除去しよう。

サイド後は波濤牝馬のせいで地上ビートダウンが完遂できないため、全く違ったゲーム展開を狙うことになる。

2マナ域の展開ををきっぱりと諦め、3マナ以上のクリーチャーのカードパワーで圧殺しよう。相手はカウンターを構え続けなければならないため、牝馬は棒立ちになりジンの展開もかなり遅れることになる。

牝馬+エンチャントが揃った上に、こちらにブロッカーがいない状況が続かない限りは、相手のカウンターが切れるので物量で押し切ることができる。

野生の律動を張ればワンサイドゲームの完成。

 

+1厄介なドラゴン +1野生の律動 +3溶岩コイル +2ゴブリンの戦親分 +1焦熱の連続砲撃

-4成長室の守護者 -4ザル=ターのゴブリン

 

7.ティムール再生

有利

相手視点で2点火力が完全に腐るため、メインからこちらが有利なマッチアップ。

2-3とクロックを用意できれば、適当に殴っているだけで勝てる。

サイド後は燃えがら蔦が投入できるため、さらに有利にゲームを進められる。

 

+4燃えがら蔦 +1茨の副官 +1厄介なドラゴン

-1再燃するフェニックス -1野生の律動 -1溶岩コイル -3スカルガンのヘルカイト

 

8.シミックネクサス

微有利

ティムール再生との違いは、相手デッキの純度。

こちらに対する不要牌が少ないため、メイン戦は不利がつく。

サイド後は燃えがら蔦によってグルール有利に傾くので、総合的には微有利と見ている。蔦が初手にある場合は、何よりも優先して蔦を唱えよう。

サイド後、後手で蔦がない場合はマリガンで探しに行くのがポイント。相手に除去がない分、手札を使い切る展開は稀なのでリターンが大きいという判断。

生体性軟泥にだけは気を付ける必要があるので、相手が5マナに到達するターンにはショックを構えておこう。

 

+4燃えがら蔦 +1厄介なドラゴン +1茨の副官 +2ゴブリンの戦親分

-3再燃するフェニックス -1野生の律動 -1溶岩コイル -3スカルガンのヘルカイト

 

9.グルールミッドレンジ

未検証(GPを受けて変化したため)

再燃するフェニックスをめぐるゲーム。

 

今後加筆予定

 

先手

+3溶岩コイル +2ウルザの後継、カーン +1厄介なドラゴン

-1ショック -4ザル=ターのゴブリン -1茨の副官

 
後手

+3溶岩コイル +1ウルザの後継、カーン +1厄介なドラゴン

-4ザル=ターのゴブリン -1茨の副官

 

⑥今後の予想

GP京都を”Baeグルール”が優勝したため、グルールデッキを取り巻く環境は変化を迎える。

今後はグルールが明確に意識され、ミラーマッチの回数が劇的に増えることは明らかだ。その流れに伴ってスゥルタイの増加と、アグロの減少が見込まれるため、デッキリストにも調整の幅が生まれる。

まずは除去の選択が変わるだろう。

野茂みと再燃するフェニックスが増加するため、溶岩コイルの重要性が上がりショックの対象は数を減らす。

アグロ受けの茨の副官も抜くことになるだろう。

凶兆艦隊の向こう見ずはミラーマッチにおける追加の溶岩コイルとして機能するため、75枚の中に戻したほうがいい可能性はある。

そして溶岩コイルが環境の除去としてシェアを広げるのであれば、タフネス5のクリーチャーの価値が重くなるため、Cipの強力な厄介なドラゴンの増量も検討するべきだ。

いずれにせよ、トーナメントで勝ち切るためにはエスパーと再生系へのガードを下げてはならないので、攻めと受けのバランスには十分に気を付けなくてはならない。

 

⑦Tips

1.小技&注意点

・ザル=ターのゴブリンは戦士ではない

手つかずの領土からザル=ターを出したいときは、必ずゴブリンを指定しよう!

 

・再燃するフェニックスはよく自滅させる

相手の追放除去にスタックして、争闘や稲妻の一撃で自滅させればトークンが残り再燃させることができる。

(結構忘れがちなので気を付けましょう)

 

・野生の律動+暴動はカウンターを2つ載せられる

たまに忘れるので、手なりで速攻をつけないように。

 

・再燃した後のフェニックスは速攻を持っている

律動下で再燃したフェニックスには必ずカウンターを乗せよう。

(筆者は何度も速攻を付けたせいで負けました。)

 

・スカルガンのヘルカイトの能力は二股の稲妻

筆者は長いことショックだと勘違いしていたので、ここで啓蒙。

 

・成長室の守護者の能力はスタックに複数積める

相手の除去の上から起動してすかしたりできるので、6マナに到達するまで起動しないテクニックはよく使用する。

 

・守護者のサーチ能力は空撃ちできる

デッキ内に守護者が残っていなくとも確認してシャッフルはできるので、テフェリーによって積み込まれたカードを変更することができる。

 

2.キープorマリガン

全てメイン戦の先手を想定。

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「キープ」

2-3と理想的なプレッシャー。高マナにアクセスできる土地、クロックを補助する除去と引きの受けもあってGood。

 

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「マリガン」

2マナ域がなく序盤のプレッシャーが弱いため、壮大の効果が薄い。

 

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「マリガン」

2t目にザル=ターを出すと、呪文砕きが3t目に着地する望みが薄いため。

 

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「キープ」

アグロ相手には除去が有効に機能し、それ以外にも3マナ域を引き込むだけで理想的なハンドに変化するため。

 

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「キープ」

2マナ域を引き込んでもよし、非クリーチャーデッキ相手に引かなくても3点を打ち込めば問題なく、高マナ域も十分受けられている。

 

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「マリガン」

基本土地カウントを持つ土地が存在しないため、2or3のどちらかがタップインになってしまう。

 

⑧おわりに

GP京都ではMCへの挑戦権を獲得できませんでしたが、初めてのチームで調整したこのデッキの完成度には大変満足しています。

この記事を読んで気に入っていただけましたら、使ってみていただければ幸いです。

各地でのMCQスケジュールも丁度発表されましたし、GP台北も2か月後に迫ってきているので、次回のメンバー募集用記事も同時に公開しますので、よろしければそちらもご覧ください!

ここまでお付き合い頂き、本当にありがとうございました!!!

 

誤字、脱字がありましたらコメントでこそっと教えてください。